モーメンタムとは?使い方と注意点について解説

FXで相場価格の上昇・下落の勢いを知りたい時はありませんか。そういった時に使える指標がモーメンタムです。この記事ではモーメンタムとはどのような指標なのか、その使い方と使う上での注意点について解説します。
目次
モーメンタムとは?

モーメンタムは、相場価格の上昇や下落の勢いを評価するための指標です。具体的には以下の計算式で計算される値で、0が基準値になります。
モーメンタム=本日の終値-n日前の終値
モーメンタムは、プラスとマイナスどちらの値をとることもあり、プラスなら価格が上昇トレンドに乗っていると捉えられるでしょう。逆に、モーメンタムがマイナスなら価格が下落トレンドに乗っていると考えます。
また、モーメンタムの値の大きさはその上昇・下落トレンドの勢いの強さを示しており、大きいほどそのトレンドが継続する可能性が高いと判断できます。
なお、モーメンタムの計算式に入っているnの値は、一般的には9~14を使うことが多いです。
モーメンタムの使い方

モーメンタムの主な使い方として、以下の2通りがあります。
- 順張り指標として使う
- 相場の転換点を探る指標として使う
順張り指標として使う
モーメンタムの1つ目の使いかたとして、トレンドに沿って売買を行う順張りのスタンスで投資する時の判断材料に使います。モーメンタムの基準である0のラインを基準にして、以下のように売買タイミングの判断に使いましょう。
- モーメンタムが0のラインを下から上に抜けたら、上昇トレンドが発生したと考えて買い
- モーメンタムが0のラインを上から下に抜けたら、下落トレンドが発生したと考えて売り
相場を先読みする指標として使う
モーメンタムの2つ目の使いかたとして、相場を先読みする指標として使います。モーメンタムの値の減少から、もうすぐ相場の転換点が来ることを予測します。具体的には、以下のように売買タイミングの判断に使いましょう。
- 価格は上昇しているがモーメンタムは減少していたら、上昇トレンドの転換を先読みして売り
- 価格は下落しているがモーメンタムは上昇していたら、下落トレンドの転換を先読みして買い
モーメンタムを使う上での注意点

相場価格の勢いを分析できて便利なモーメンタムですが、使う上で以下2つの注意点もあります。
- ダマシに注意する
- トレード対象によって売買タイミングの基準が変わる
ダマシに注意する
モーメンタムを扱う上での1つ目の注意点として、ダマシが多いことが挙げられます。ダマシは、モーメンタムが示すトレンドと、実際の価格のトレンドが逆に動いてしまうことです。
モーメンタムは、何日後の終値との差をとるか設定する期間を短くするほど、少しの価格の変動に敏感に反応して、ダマシが多くなります。モーメンタムの設定期間は、10日以上の値にとり、投資スタンスに合わせて調整しましょう。
トレード対象によって売買タイミングの基準が変わる
モーメンタムを扱う上での2つめの注意点として、トレードしようとしている対象によって売買タイミングの基準が変わってしまうことが挙げられます。モーメンタムは、価格から直接計算する指標です。
そのため、米ドル/円のトレードに使うのか、豪ドル/円のトレードに使うのかによって、基準とするモーメンタムの値も変わってきます。トレードする対象に合わせて基準を決めなおす必要があることに注意しましょう。
モーメンタムを使って相場の先を読もう
モーメンタムは相場価格の勢いを示す指標の一つです。0を基準として、プラスなら上昇トレンド、マイナスなら下落トレンドと捉えます。モーメンタムが0のラインとクロスした時を、売買タイミングの目安として使うのもおすすめです。
シンプルでわかりやすい指標ですが、ダマシも多いため、売買タイミングを決める際は他の指標と組み合わせつつ活用しましょう。
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