OCO注文とは?メリット・デメリットと具体的な買い方を解説

FX取引は為替の上下推移を予測して利益を狙いにいく金融商品です。
為替は刻一刻と値動きをすることから、FX取引をしている際に狙っていた買い時や売り時を逃してしまったことはありませんか。
そのような後悔をしないために、FX取引ではOCO注文という便利な手法があります。
この記事ではOCO注文とは何か、メリットとデメリット、具体的な活用方法を解説します。
目次
OCO注文とは?

OCOとは「One Cancels the Other」の略で、2つの注文を同時に出し、片方が成立したらもう一方が自動的にキャンセルされる注文方法のことです。
例えば1ドル150円の時にOCO注文をする場合、160円で売り注文を設定、かつ140円でも売り注文を設定し、どちらか一方の注文が実行された時点でもう片方の注文は自動で取り消されるといった仕組みになっています。
為替相場の上下変動の予測が難しい場合などに、利益確定や損切りのタイミングを前もって準備できることから、OCO注文はリスク管理や効率的な売買を行う際に重宝します。
OCO注文のメリットとデメリット

OCO注文は為替が円高と円安どちらに動いても自動で決済できるという便利な方法です。
ただし、メリットばかりではありません。
OCO注文を上手に活用するためには、メリットとデメリットを正しく理解しておく必要があります。
メリット
OCO注文のメリットは以下の内容があげられます。
- 売買の自動化による手間の軽減
- 機会損失の回避
- 相場の急変動に対するリスクヘッジ
OCO注文をあらかじめ設定しておけば、その都度売買の手続きを行う必要がないため、手間を減らすことが可能です。
また、自分が希望している価格帯で取引ができるため、買い時や売り時を逃す心配がなくなります。
為替は刻一刻と変化していることから、最適な売買をするためにはPCやスマホなどで為替とにらめっこをしなければなりません。
OCO注文を活用すれば、このような労力や時間コストの削減につながります。
重要な経済指標の発表など、市場動向次第で為替相場が大荒れするのは決して珍しいことではありません。
放っておけばせっかくの利益が吹き飛んでしまったり、予想外の損失が発生してしまう可能性があります。
このような事態においてもOCO注文は効果的です。
為替相場が乱高下するような状況であっても設定の水準内で取引ができるため、リスクヘッジの役割を果たしてくれます。
デメリット
先に述べたようなメリットがある一方、OCO注文のデメリットは以下のようなものがあります。
- 利益幅の限界
- 機会損失の発生
- 設定水準を下回る(または上回る)約定リスク
OCO注文は機会損失を回避できることもあれば、機会損失を発生させてしまう原因にもなりかねません。
例えば、売らずに継続して保有していればさらなる利益が見込めた場合でも、一定水準に到達することで取引が自動で成立してしまうといった事態が起きる可能性があります。
損失は限定的だが、利益も限定的になってしまうという副作用が潜んでいます。
また、OCO注文が行われる際はスリッページという事象への注意が必要です。
スリッページとは、取引のタイムラグなどにより、設定した売買価格と実際に約定した価格に乖離が生じることです。
先の例でいうと、140円で売るつもりが139円で約定してしまうといったことが起きたりします。
思わぬ損失が発生する可能性があるため注意が必要です。
OCO注文の具体的な使い方

OCO注文はどのようなタイミングで活用すればいいのか、具体的なケースを例にあげて解説します。
新規で売買をする際は、円が140円になったら買い、逆に160円になったら売りといった形で同時指値注文をします。
こうすることで円高になっても円安になっても自動で売買するだけでなく、どちらかの取引が成立すればもう片方の注文は自動で取り消しされるという仕組みです。
また、注文後の決済にもOCO注文は効果的です。
140円で決済後に135円で売り、150円で売りと設定をしておくことで、売りのタイミングを逃す心配がなくなります。
もし相場が急変動して想定外の円高になった場合でも、135円で取引が成立するため損失の拡大を未然に防ぐことが可能です。
このようにOCO注文は相場が急変動する局面で特に役立つ注文方法です。
自身の投資戦略に合わせて使いこなすことで、効率よく利益を上げたり損失を抑えられます。
まとめ
OCO注文は便利な手法ではあるものの、機会損失をするといったデメリットもあります。
OCO注文はリスクを適切に見定めた活用が求められます。
この記事がOCO注文の理解を深めるキッカケになれば幸いです。
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