ザラ場とは?初心者でもわかるリアルタイム取引の基礎知識

金融、投資にはさまざまな専門用語が存在します。『ザラ場』もそのうちの一つです。
専門用語を正しく理解することで、投資への理解が深まり、市場取引をより身近に感じられるようになります。本記事ではザラ場とは何か、基本的な知識と特徴、そしてその仕組みについてわかりやすく解説します。
目次
ザラ場とは

ザラ場とは、寄り付きから引けまでの通常の取引時間、およびその時間帯に行われる売買方法のことです。ザラ場では投資家が売りたい価格や買いたい価格を提示し、その条件が一致した値段で売買が成立します。
リアルタイムで価格が変動するこの仕組みはザラ場の最大の特徴です。
市場が開いている時間帯は刻一刻と価格が変化していて、投資家はこの時間帯に売買注文を出すことで利益を得ることもあれば、損失を確定させたりと、活発な取引が行われます。
ザラ場とは別に『板寄せ』という言葉があります。板寄せとは相場が始まる際の始値を決定する際に使われる方式で、出されている売りと買いの注文をマッチングさせて価格を決定していく方法です。
板寄せは価格に値がつくまでに時間を要することがある一方、ザラ場はリアルタイムでの売買が可能なため、柔軟な取引を行えます。
ザラ場の取引時間と特徴
ザラ場の時間帯は国や証券取引所によって異なります。例えば東京証券取引所の場合であれば、前場は午前9時から11時30分まで、後場は午後12時30分から15時30分までとなっています。
この時間帯に投資家が取引を行うことで、価格が変動する仕組みです。
ザラ場の最大の特徴は、価格が需給によってリアルタイムで変動することです。市場では買いたい人が多ければその価格は上昇し、逆に売りたい人が多ければ価格は下落します。
ザラ場の2つの原則
ザラ場では『価格優先』と『時間優先』の2つの原則があります。安ければ安いほど売りやすい、高ければ高いほど買いやすいというのが価格優先の原則である一方、注文が早ければ早いほど優先して取引が成立するというのが時間優先の原則です。
これらの特徴を利用することで投資家は売買を行って利益を狙います。注意すべき点は、この価格変動は常に安定しているわけではなく、さまざまな政治や経済状況によって急激に変化することがある点です。
例えば、企業の決算発表や重大なニュースが発表された直後に価格が大きく動くことは珍しいことではありません。
ザラ場の取引は売買板というものを通じて行われます。売買板では現在提示されている買い注文と売り注文が一覧として表示されており、これらの情報を基に投資家は自分がいくらで売買を成立させたいのか思惑を巡らせます。
ザラ場では買い注文と売り注文が一致した価格で売買が成立するため、売買板を確認することで市場の状況をリアルタイムで把握することが可能です。
ザラ場での取引の仕組み
ザラ場での取引は売り手と買い手の条件が一致することで成立します。例えば、ある株を1000円で売りたい投資家がいた場合、同時に1000円で買いたい投資家がいれば、その価格で取引の成立をさせることが可能です。
価格はこのような需給のバランスによってリアルタイムで変動します。
ザラ場での取引には大きく分けて『成行注文』と『指値注文』の2種類があります。成行注文は価格を指定せずに注文を執行する方法で、即座に売買を行いたいときに使用される注文方法です。
一方で指値注文は、自分が希望する価格を指定して注文を出す方法です。この場合は条件が一致するまで取引が成立することはありません。
成行注文と指値注文のどちらを使うかは、投資家の目的や状況に応じて選択することが大事です。
また、ザラ場は板寄せと異なり取引がリアルタイムで進行するため、タイミングが非常に重要となります。たった数分の差で価格が大きく変動することも珍しいことではないため、落ち着いて売買を行うことが重要です。
本来売買したい値段ではなく、間違った価格で注文を出してしまうことがないよう気を付けましょう。取引が成立してしまうと取り返しのつかない状況になってしまいます。
ザラ場を理解して投資を始めよう
ザラ場はリアルタイムで取引ができる時間帯であり、投資家にとっては最も馴染みのあるものです。
ザラ場の時間帯や注文方法、取引の仕組みを正しく理解することで一人前の投資家に一歩近付けます。
専門用語のため難しく感じるかもしれませんが、実際に市場に参加したり、ニュースや経済状況による相場の変動具合などを肌で実感することで、ザラ場とはどのようなものかを理解できるでしょう。
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