日経225ミニとは?日経225マイクロとの違いやメリットなどを解説

株式投資の新たな選択肢として注目を集める日経225ミニ。少額から始められる先物取引として人気がありますが、リスクもあるため正しい知識が必要です。本記事では日経225ミニの基本的な特徴から、マイクロとの違い、メリット・デメリットまで詳しく解説していきます。
目次
日経225ミニとは

株式投資の手法の一つである日経225ミニは、日経平均株価を対象とした先物取引です。通常の日経225先物取引の10分の1の取引単位で始められ、個人投資家にも人気があります。
まずは、基本的な仕組みから特徴までを解説します。
先物取引の一種
先物取引は、将来のある時点で、現時点で決めた価格で売買することを約束する取引です。
株式の現物取引とは異なり、実際の株式の受け渡しは行わず、価格差による差金決済となります。この仕組みにより、少額の証拠金で大きな取引が可能となり、値上がり益だけでなく値下がり益も狙えます。
オプション取引との違い
オプション取引は、将来のある時点で特定の価格で売買する「権利」を取引するものです。
権利を購入した場合、市場価格が不利な方向に動いても権利を放棄することで損失を限定できます。一方、先物取引は必ず決済する必要があり、予想と反対方向に相場が動くと損失が拡大する可能性があります。
日経225マイクロとの違い
日経225ミニは日経平均株価の100倍、マイクロは10倍が取引単位です。
例えば日経平均30,000円の場合、ミニは300万円、マイクロは30万円の取引となります。手数料もミニは38.5円(税込)、マイクロは11円(税込)と異なり、初心者や小額投資家はマイクロから始めることが多いです。
日経225ミニの取引例

日経225ミニは、日経平均株価の動きを予測して利益を得る取引です。証拠金取引のため少額で大きな取引ができ、相場上昇時だけでなく下落時も利益を狙えます。ここでは、具体的な取引例を解説します。
上昇相場での取引例
日経平均株価が22,000円の時に21,800円で1枚買い付け、22,800円で売却した場合を考えます。
取引単位は100倍なので、(22,800円 – 21,800円) × 100 = 100,000円の利益となります(手数料・税金除く)。このように、わずかな値動きで大きな利益を得られる可能性があります。
下落相場での取引例
日経平均株価が22,000円の時に売り建てし、21,000円で買戻した場合、(22,000円 – 21,000円) × 100 = 100,000円の利益となります。このように下落相場でも利益を得られるのが特徴です。
日経225ミニのメリット

日経225ミニには、通常の株式投資にはない独自のメリットがいくつかあります。
ここでは主な4つのメリットについて詳しく解説していきます。
少額で取引できる
日経225ミニは、通常の日経225先物の10分の1の資金で取引できます。
必要証拠金も相場の変動に応じて計算されますが、一般的に20万円前後から取引可能です。これにより、大きな資金がなくても先物取引を始められ、レバレッジを活用した投資戦略を実践できるようになっています。
レバレッジを活かして利益が出せる
証拠金取引であるため、実際の取引金額の一部を証拠金として預けることで大きな取引が可能です。
例えば20万円の証拠金で300万円相当の取引ができ、わずかな値動きでも大きな利益を得られる可能性があります。ただし、その分リスクも大きくなることに注意が必要です。
流動性が高いためチャンスがある
日経225ミニは取引量が多く、売買が活発な商品です。
そのため、「買いたい時に買えない」「売りたい時に売れない」といった流動性の問題が少なく、相場の変動に応じて機動的な取引が可能です。特に値動きの激しい場面でも、すぐに取引できる環境が整っています。
銘柄選びが無く初心者でもできる
日経平均株価に連動する商品のため、個別銘柄の分析や選択が不要です。
日経平均株価は経済ニュースでも頻繁に取り上げられ、情報も豊富です。また、225銘柄の動きを一度に取引できるため、分散投資の効果も得られ、初心者でも取り組みやすい特徴があります。
日経225ミニのリスク

先物取引は大きな利益が期待できる一方で、相応のリスクも存在します。
レバレッジによって、予想と反対方向に相場が動いた場合、証拠金以上の損失が発生する可能性もあります。また、相場の急激な変動により、想定以上の損失を被るリスクもあることを理解しておく必要があるでしょう。
日経225の取引での注意点

日経225ミニを取引する際には、いくつかの重要な注意点があります。損失を最小限に抑え、効果的な取引を行うために、ポイントをしっかりと押さえておきましょう。
証拠金を余裕をもって準備する
必要証拠金以上の資金を用意することで、一時的な相場の変動に耐えられるでしょう。
最低限必要な証拠金に加えて、維持証拠金の水準を考慮した余裕資金を確保しておくことが重要です。不意の相場変動による強制決済を避けられます。
デモトレードを活用する
実際の取引を始める前に、デモ取引で取引の仕組みやリスクを理解することが重要です。
多くの証券会社がデモ取引サービスを提供しており、実践的なトレーニングが可能です。ここで経験を積むことで、実際の取引でのミスを減らせるでしょう。
まとめ
日経225ミニは、少額から始められる先物取引として魅力的な商品です。しかし、レバレッジによる大きなリスクも伴うため、十分な知識と準備が必要です。
本記事で解説した特徴やリスクを理解した上で、慎重に取引を開始することをおすすめします。まずはデモ取引で経験を積み、徐々に実践的な取引に移行していくことが望ましいでしょう。
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