RSIとは?使い方や見方についても解説

RSIはどのようなものでしょうか。折れ線グラフのようなチャートをイメージするかもしれませんね。本記事ではRSIの使い方や相場の見方などについて詳しく説明します。
目次
RSIはテクニカル指標の1つ

RSIは「Relative Strength Index」の略語で、日本語に訳すと「相対力指数」。現在の相場の中で、価格が上昇した時の強さを数値で示しています。アメリカ人のJ.W.ワイルダー氏が開発したテクニカル指標です。ある期間の値動きに対して、上昇分の値動きがあった割合を「0~100%」で表せます。
RSIを求める計算式は以下の通り。
- 一定期間の上昇幅合計÷(一定期間の上昇幅合計+一定期間の下落幅合計)×100
どのくらいの期間を設定するのかについては、14日間が一般的。指標を開発したJ.Wワイルダー氏の研究により「あらゆるものには28日周期がある」とされています。その半分の日数に当たる14日間を採ることが多いということです。
RSIの使い方や見方

RSIはFXで売買する際にもよく使われる指標です。では、どのような場合に使ったり、相場の状況を判断したりするのでしょうか。
売られすぎか買われすぎかを確認する使い方
RSIはある特定の期間(多くは14日間)の相場での「値上がり幅」と「値下がり幅」を利用して、買われすぎか売られすぎかを確認する際に使われます。上昇した日の値幅の合計が、一定期間のうちどのくらいの割合であるのかを確認します。
- 数値が70%以上…買われすぎ
- 数値が30%以下…売られすぎ
設定した期間のうち、価格が上昇した日が多ければRSIの比率が高くなりますね。一方で、下落した日が多ければ低くなるでしょう。値上がり幅が高い場合、相場での上昇する力は強いです。ただ、あまりにも比率が高すぎる場合は買われすぎと判断され、売るのを控えられます。逆に、低すぎれば売られすぎだと確認ができ、買うのを控えられますね。
相場の転換を予想する見方
RSIは50%を中間地点として、今後の相場の転換や持続性を予想する見方も可能です。一定期間の推移の仕方を見てみましょう。
- 50%以上で推移…相場では上昇傾向
- 50%未満で推移…相場では下降傾向
推移の仕方が上昇傾向になっていて、まだ70%を超えていないのであればまだ上昇する可能性はあります。しかし、70%を超えているとトレンドが転換して下降してしまうかもしれません。
また、RSIが30%以下で上昇しても50%を上回ることがないなら、上昇トレンドには転じない場合があり、通貨や株を購入した後でも、50%を上回ることがあるか詳しく確認する必要があります。
ダイバージェンス現象が起きた場合の判断
RSIのダイバージェンス現象は、株価や通貨が下落しているのにRSIの値が上昇している、もしくは、株価や通貨が上昇しているのに、RSIが上昇しているなどということ。実際の動きとRSIの動きが逆になる状況をいいます。
ダイバージェンス現象が起きて、実際の相場が高値や安値を付けたのに、RSIの動きが逆になる場合、後日トレンドが転換する可能性が大きいです。とくに、相場で下げ止まりがあった際にRSIが上昇した場合、後で勢いよく上昇することもあります。買いたい株や通貨がある場合、絶好のタイミングを迎える可能性が高いでしょう。
「だまし」に注意して見る必要がある
RSIの欠点としては、横ばいの状態で買われすぎや売られすぎの圏内に横ばいではりついてしまう状態になる場合があることです。これは「だまし」と呼ばれ、実際の相場の動きが同じ上昇や下降方向に動き続けた状況で起こることが多いということ。値動きの強さを割合で数値化する指標のため、相場の急騰や急落に対応できない場合があります。
「だまし」に引っかからないようにするには、他のテクニカル指標も一緒に組み合わせて見る方法がおすすめ。「MACD」「ボリンジャーバンド」などのテクニカル指標と合わせて、売買の適切なタイミングを図ることが大切です。
RSIは相場の売買の状況や場面の変換を確認する指標
RSIは、ある一定期間の値動きの強弱を見て、売られすぎや買われすぎか状況を把握したり、相場の状況の転換を判断したりするためのテクニカル指標です。ただ、急激な値動きにはダイバージェンス現象が起こり、判断が難しい場合があるでしょう。他のテクニカル指標と組み合わせて状況を判断するように注意が必要です。
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